尾瀬の風景 INDEX熊沢田代に夏は過ぎゆく 写真 01

OZE Cruising map

御池 - 広沢田代 - 熊沢田代(折り返し)

燧ケ岳山頂を背景に、緩やかに広がる窪地状の傾斜湿原、その中央を貫く白い木道。熊沢田代といえば、尾瀬のガイドやパンフレット、関連サイトなどで「尾瀬有数の絶景」と称されている。ただ、ここに至るまでの行程が結構ハードということで、いささか躊躇していたのだが、9月上旬の草紅葉のシーズンを前に、とりあえず一度行ってみるか、と決心し尾瀬夜行に乗り込む。

曇り空の御池に到着したのが朝6:00。登山口からいきなり急登となる。ゴロゴロ転がっている大小の岩は濡れており、滑らないようにゆっくりと登る。手を使って登らなければならないところもあり、息をきらして登ること約50分、広沢田代に到着。つかの間の休息・・・といきたいところだが、相変わらずどんよりとした雲が広がっており、なんとなく陰鬱な雰囲気だ。早々に熊沢田代に向かう。その後も同じような、急登あり、ぬかるみありの登山道を登っていくと、だんだんと樹林の背も低くなり、周囲が開けてくる。

8:30ごろ、熊沢田代に到着。写真で何度も見たことのあるお馴染みの風景が、眼前に現れた。たしかに他では見られない独特の光景だが、ここまでキツい登りを越えてきたわりには、なぜか、思ったほど感慨にふけることもなかった。写真集やネットで素晴らしい写真を数多く見ていたせいかもしれない。空にはあいかわらず雲が広がっており、天候がよければ印象も違っていただろう。また今度、キンコウカの時期、あるいは草紅葉の時期に、ここを訪れてみたいという気にはなった。

さて、ここまで来れば、燧ケ岳山頂を目指したいところだ。実際、多くのハイカーが山頂目指して通り過ぎていく。が、その山頂に目をやると濃いガスに覆われていて、山頂からの展望も期待できそうもなかったし、バスの時間も気になるので、当初の予定通り、ここで御池へと引き返す。

昨年から今年にかけて、尾瀬に5回(6日)訪れているが、まったく陽が射さなかったのは今回がはじめてであった。とにかく今回、憧れの熊沢田代を初めて訪れたものの、季節的に中途半端であったこと、終始曇天だったことなどで、自分的には消化不良といった印象であった。

※今回掲載の写真はすべてモノクロ処理。

写真の閲覧は最上部の右矢印をクリック!
Copyright ©LATOUM. All Rights Reserved.
DigiCame KIDS HOME inserted by FC2 system